自転車ロードレースには、コースやレースの形態が異なる以下のような種類(種目)があります。
◎クリテリウム
数kmの短い周回コースを何十周もして着順を競います。市街地で行われることも多く、ふだん車が行き交っている道路を封鎖してコースを設置するため、見慣れた街並みが激変します。
猛スピードで走る選手たちが目の前を何度も通過していくので迫力満点。一周の距離が短く、全体を見渡しやすいため、レース展開を追うことができてハラハラドキドキが続きます。
平坦なコースが多いため移動も楽なので、初めて観戦するならクリテリウムがオススメです。
◎ロードレース
主に舗装された道路で、短いもので60km程度、長いものでは200km以上の距離を走って着順を競います。公道で行うため、街中、山間地域、工業団地や飛行場など、どんな場所でもコースになり得ます。海外では、高速道路や石畳の道がコースになることも。
距離が長いためコースが変化に富んでおり、平坦な場所や坂道などいろいろな場面を見ることができます。バラエティに富んだ写真を撮影できる楽しみもあります。
また、距離も時間も長い分、ゆったりしたペースで走る場面もあり、他チームの選手同士が会話をしながら走っているのを見られることもあります。意外な交友関係が垣間見えるそんな光景も、ロードレースの楽しさの一つです。
1ヶ所に留まって次の周回を待つのもいいですが、レースをたっぷり満喫するには、選手が通過したらハイキング感覚で観戦ポイントを移動して、先回りするのもオススメです。
◎ヒルクライム
上り坂のみで構成されたコースを走って、着順またはタイムを競います(着順を競う場合は一斉スタート、タイムを競う場合は順に出走します)。富士山を舞台にしたレースも有名です。平坦な場所を猛スピードで走る力と、坂を登る力は、まったく別。登りに強い選手がグイグイ上がっていく姿は圧巻です。
それでも平坦や下りに比べるとスピードが落ちるため、じっくりと選手を見ることができるのがヒルクライムの魅力です。きつい坂に挑む選手の息遣いや表情を見ると、応援せずにはいられなくなるはず!
◎タイムトライアル(TT)
着順ではなくスタートからゴールまでのタイムを競うもので、「TT」と略されます。風の抵抗が最小限になるよう設計されたTT専用の自転車やヘルメットを使用するので、よりスピード感のあるレースを見ることができます。
「個人TT(ITT)」と「チームTT(TTT)」があり、純粋なタイムを計測するため、競走ではなく、1人(または1チーム)ずつ順番に出走します。
チーム戦は、試合によって異なりますが、Jプロツアーでは1チームから6人が出走して3人目がゴールしたタイムで競われます。
風の抵抗による負担を分散するためメンバーが交代で先頭を走って、より短いタイムを目指します。6人全員で先頭交代をするもよし、3人をできるだけ早くゴールへ運ぶため残りのメンバーで風除けの役割を分担するもよし、作戦は様々です。
特徴 基本 基礎 見所 見どころ
更新日 : 2019年4月16日