ロードレースの選手は、体型や筋肉の質、テクニックや性格などによって得意・不得意があります。それぞれの得意分野を表す分類が「脚質(きゃくしつ)」です。プロフィール欄に記載されていることが多く、各選手の特徴がわかります。
◎スプリンター
瞬発力があり、ゴール前に一気にスパートをかけて優勝争いをするタイプです。
筋肉質で大柄な人が多いのは、瞬間的にトップスピードまで上げるにはかなりの筋力が必要だから。筋肉量が多いため体重が重く、上り坂を苦手とすることが多いです。
◎クライマー
坂を登ることを得意とするタイプ。上り坂では重力に逆らって進まなければならないため、体重が軽い小柄な人が多いです。小柄な分パワーは落ちるため、平坦な道では体格の良い選手より不利になる傾向があります。
◎ルーラー
平坦な道を一定スピードで走り続けるのが得意なタイプ。レースでは、積極的に集団より前へ出て逃げ集団(先頭集団)の一角をなすことが多く、メイン集団に留まった場合はチームの先頭を走って風よけになるなど、主にアシストとして活躍します。ゴール前ギリギリまでエースを牽引して最後のスプリント勝負を有利にさせる他、チームメイトが戦いやすいようペースをコントロールするなどの役割があります。
◎パンチャー
登りと平坦どちらのコースでも瞬発力を発揮するタイプ。平地でのダッシュ力が身上のスプリンターと登りを得意とするクライマーは相反する存在ですが、両者の特性をバランスよく持っているのがパンチャーです。山登りというより坂を駆け上がるのが得意なタイプなので、短い上り坂が多い、細かくアップダウンを繰り返すコースで活躍します。中肉中背な選手が多いです。
◎TTスペシャリスト
ルーラーと同じく、平坦な道を一定して高速で走り続けるのが得意なタイプ。巧みなテクニックを持ち、コンマ1秒単位でタイムを短縮していける職人肌。ルーラー同様、チームの牽引役として力を発揮するほか、スタートからゴールまでのタイムを競うタイムトライアル(TT)で活躍します。「クロノマン」と呼ばれることもあります。
◎オールラウンダー
平坦や上りなど、どんなコースにも対応できるタイプ。全ての力をバランスよく兼ね備えています。ステージレース(数日間にわたって複数ステージのレースを行い、全ステージの累積時間で順位を争う)では総合優勝を狙うことができます。
特徴 基本 基礎
更新日 : 2019年4月17日