ロードレースとは

本場はヨーロッパ

ロードレースの歴史

自転車競技の起源は、19世紀中頃と言われています。1896年にアテネで開催された第1回オリンピックから正式種目として採用され、1903年には第1回ツール・ド・フランス開催。当時から、ロードレースはヨーロッパ中心に盛んに行われてきました。

フランス、イタリア、ベルギー、オランダなどがとくにさかんで、プロからアマチュアまでさまざまなレースが行われています。自転車ロードレースを国技としているベルギーでは5万人もの人が選手登録しています。

日本でも19世紀後半には競技会が開催されていましたが、ヨーロッパほどは盛り上がっていないのが現状。選手登録も約5000人に留まっています。とはいえ、2006年にはファンの増加や競技の認知度アップを目的としてプロツアー(当時の名称は「Jサイクルツアー」。2011年からJプロツアー)がスタートし、競技力向上と日本ロードレース界の盛り上げに一役買っています。

基本 基礎

更新日 : 2019年4月16日

憧れのヨーロッパ

野球少年がメジャーリーグを目指すように、自転車ロードレース選手たちはヨーロッパで走ること、ヨーロッパのチームに所属することを目指します。なぜなら、フランスやイタリア、スペイン、ベルギーなどの国々こそ自転車ロードレースの本場であり、世界中のスター選手が戦っている夢の舞台だからです。

UCI(国際自転車競技連合)がプロフェッショナルと認める、トップカテゴリーの「ワールドチーム」と1つ下の「プロチーム」に入ることは、多くの選手たちが憧れ、目標とするところです。

基本 基礎

更新日 : 2020年3月27日

世界で活躍する日本人レーサー

2020年現在、世界最高峰の自転車ロードレースのシリーズ戦「UCIワールドツアー」に無条件で出場できるUCIワールドチーム(全19チーム)に、2名の日本人選手が所属しています。
またワールドチームに次ぐ位置づけのUCIプロチーム(全19チーム)でも、4名の日本人選手が活動しています。

◎新城幸也(あらしろ・ゆきや)選手
沖縄県出身。世界トップカテゴリーのチーム「バーレーン・マクラーレン」所属。
2008年からヨーロッパのチームに所属し、2009年、別府史之選手とともに世界最高峰の自転車レース、ツール・ド・フランスで日本人初完走を達成。翌年はツール・ド・フランスのほかジロ・デ・イタリアにも出場し、1年のうちに世界三大レースと言われる「グランツール」2レースに出場するという日本人初の快挙を成し遂げました。また、世界選手権で日本人最高位の9位入賞を果たすなど、数々の実績を残しています。

◎入部正太朗(いりべ・しょうたろう)選手
奈良県出身。2012年のプロ入りから昨季まで8年間、国内トップレベルのチーム「シマノレーシング」で活躍してきました。
近年は、2017・2018年のツール・ド・熊野、2018年のツアー・オブ・タイランドと、国際レースで立て続けにステージ優勝。2019年には新城幸也とゴール前のデッドヒートを制して全日本選手権優勝のビッグタイトルを手にしました。そうした実績が評価され、2020年から世界トップカテゴリーであるワールドチームのひとつ「NTTプロ・サイクリング」 への移籍が決まりました。

◎別府史之(べっぷ・ふみゆき)選手
神奈川県出身。UCIプロチーム「NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス」所属。
2003年からフランスのトップアマチームで活躍し、2005年からアメリカの強豪プロチームと契約。2009年、新城幸也選手とともに日本人で初めてツール・ド・フランスを完走し、最終日にはシャンゼリゼ通りで果敢な走りを見せて「ステージ敢闘賞」を獲得しました。同年の世界選手権では日本人唯一の完走を果たし、2012年のロンドンオリンピックでは3位と同タイムの22位と健闘。また、「モニュメント」と呼ばれる、歴史と権威ある5大クラシックレース全てに出場した経験があります。

「NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス」には、別府選手のほかに中根英登選手、石上優大選手、岡篤志選手も所属しています。

基本 基礎

更新日 : 2020年3月30日

監修 ヴィクトワール広島